- 室内でモンステラを健康に育てるための基本環境(光・水・温度)
- 剪定・支柱・株分けなど管理の工夫で広がりすぎを防ぐ方法
- インテリアとして映える飾り方や日陰での育成テクニック
モンステラは大きな葉と独特の切れ込みが魅力の観葉植物で、室内インテリアとしても高い人気を誇ります。
しかし「置き場所はどこがいい?」「水やりはどのくらい?」と悩んでいませんか。
この記事を読めば、モンステラを室内で元気に育てるための光・水・温度の基本環境や管理のコツがわかります。
さらに、剪定や支柱を使った省スペース化の方法、害虫を防ぐ環境作り、インテリアとしておしゃれに飾る工夫まで解説します。
初心者でも失敗なくモンステラを育て、理想のグリーンライフを楽しんでもらえると嬉しいです。
初心者でも安心!モンステラの室内での基本的な育て方
- 明るい間接光で健康に育つ
- 季節ごとに水やり頻度を変える
- 室温5℃以上を保ち寒さを防ぐ
室内の光環境の整え方
モンステラは観葉植物の中でも初心者に人気が高く、室内で比較的簡単に育てられる種類です。基本環境で最も重要なのは「光・水・温度」の3点です。
まず光は直射日光ではなく、レースカーテン越しの柔らかい光が理想です。日照不足になると徒長しやすく、葉が小さくなるので週に数日は明るい窓辺で管理しましょう。
水やりの基本サイクル
水やりは季節によって調整する必要があります。春から秋は生育期で、土の表面が乾いたら鉢底から水が出るまでしっかり与えます。
逆に冬は休眠期に入るため、2週間に1回程度に減らし、土が完全に乾いてから与えることが根腐れ防止につながります。


温度と風の管理
温度管理も重要で、最低気温が5℃を下回ると弱りやすくなります。理想的な室温は15〜28℃とされ、エアコンや暖房の風が直接当たらない場所に置くことが元気に育てる秘訣です。
モンステラを剪定して形を整える育て方
- 剪定は5〜9月の生育期に行う
- 傷んだ葉や古葉を優先的に切る
- 樹液の毒性に注意して手袋を着用する
剪定の適期
モンステラの剪定は、春から秋にあたる5〜9月ごろが最も適しています。
この時期は植物が活発に成長しているため、切った部分から新しい芽や葉が出やすく、切り口の回復も早いのが特徴です。
逆に冬は休眠に入っていて成長が止まるため、剪定すると株が弱りやすくなります。そのため、冬場は無理に切らず、暖かい季節にまとめて整えるのがおすすめです。
剪定の具体的な方法

まず、黄色くなった葉や古い葉を根元から切り落とします。これは植物が余計なエネルギーを使わないようにするためです。
次に、長く伸びすぎてしまった茎を切ります。
ハサミを入れる位置は「葉が付いている節の1〜2cm上」が目安です。そうすると新しい芽が出やすくなります。
ハサミは必ず清潔なものを使い、切り口が重ならないように左右のバランスを見ながら整えましょう。
剪定時の注意点
モンステラの樹液には「シュウ酸カルシウム」という成分が含まれており、手に付くと赤くなったりかゆくなったりすることがあります。
そのため、剪定をする時は必ず手袋を着けましょう。作業が終わったら、使ったハサミや手はきれいに洗っておくと安心です。
なお、切り取った茎はそのまま捨てずに、水に挿して観賞したり、挿し木にして増やすこともできます。

室内インテリアに映える!おしゃれなモンステラの飾り方
- 大型株は床置きで空間の主役にできる
- 小型株は棚や卓上に置いてアクセントを作れる
- 鉢カバーや支柱で雰囲気を自在に変えられる
大型モンステラの飾り方
2m近くまで育つ大型株は、リビングやエントランスに床置きするとシンボルツリーのような存在感を放ちます。
空間に余裕のある場所に配置すると、葉の大きさが際立ち、インテリアの中心になります。
小型モンステラの飾り方
小型株は棚やカウンター、デスク上に置くことでアクセントを加えられます。
特に複数の観葉植物と組み合わせるとバランスが良く、限られたスペースでもおしゃれな雰囲気を演出できます。
鉢や支柱で雰囲気を変える方法
陶器鉢は高級感を、ラタンや木製カバーはナチュラルな印象を与えます。
支柱を立てれば縦に伸びるスタイリッシュな姿に、支柱を使わなければ自然なラインを楽しめます。
間接照明の近くに置くと葉の陰影が映え、夜の空間にも彩りを添えられます。
室内で育てるモンステラに発生しやすい虫と対策
- 乾燥期はハダニに注意して葉水で予防する
- 夏場はカイガラムシが増えやすいので早めに除去する
- 風通しを確保して害虫の発生を防ぐ
ハダニの特徴と予防
ハダニはとても小さい赤や茶色の虫で、肉眼では見つけにくいのが特徴です。水に弱く、乾燥した環境を好み、モンステラの葉の裏に潜んで樹液を吸います。
発生しやすい時期は3~10月で、梅雨明けから9月頃に繁殖が盛んになります。
初期症状では葉に小さな白い斑点が出て、放置すると黄ばみが広がり、最終的には葉が弱って落ちてしまうこともあります。
予防には乾燥させないことが大切です。特に冬やエアコンを使う季節は空気が乾きやすいため、霧吹きで葉の表と裏に水をかける「葉水」を習慣にすると効果的です。
加湿器を併用して湿度を保つと、ハダニの発生をぐっと減らすことができます。
カイガラムシの発生と駆除方法
カイガラムシは夏場に発生しやすく、モンステラの葉や茎に固着して小さな白いかさぶたや茶色い粒のように見えるのが特徴です。
体を植物に密着させて樹液を吸うため、放置すると葉がベタついたり、黒いカビ(すす病)が出ることもあります。
成虫は固着し移動できないため、歯ブラシでこすり落としたり、アルコールを含ませた綿棒で拭き取ると簡単に駆除できます。大量に増えてしまった場合は、観葉植物用と明記された殺虫剤を使用しましょう。
薬剤を使うときは、部屋の換気を良くして子供やペットが触れないように注意することも大切です。
環境改善で害虫を防ぐコツ
モンステラを室内で育てるときは、風通しの良さが害虫予防につながります。害虫は湿気やホコリがたまった環境を好むため、空気がよどむと繁殖しやすくなります。
予防のためには、1日に1〜2回、5分程度でも窓を開けて換気すると効果的です。
鉢を置くときは、壁にぴったり付けず、10cmほど離して空気が通るようにしましょう。また、エアコンの風が直接当たらない位置を選ぶと葉も傷みにくくなります。
サーキュレーターや扇風機を弱めに回して空気を循環させるのもおすすめです。こうした工夫で環境を整えると、モンステラを健康に育てながら害虫の発生も防げます。
モンステラを室内で元気に育てる土選びのポイント
- 根腐れを防ぐために水はけの良い土を選ぶ
- 赤玉土と腐葉土を基本に配合する
- 初心者は市販の観葉植物用土を活用できる
基本の配合
モンステラは根が蒸れると傷みやすいため、水はけと通気性を考えた土が必要です。
基本は赤玉土7割と腐葉土3割を混ぜる方法がよく使われます。
赤玉土は水はけを良くして根を健やかに保ち、腐葉土は水分と栄養を保持して成長を助けます。割合は「赤玉土7杯に対して腐葉土3杯」と覚えるとわかりやすいです。
この配合にすると、水がたまりすぎず乾きすぎもしないので、初心者でも扱いやすくモンステラを健康に育てられます。
市販の培養土を使う方法
モンステラを初めて育てる方には、市販の「観葉植物用培養土」を使うのがおすすめです。
ホームセンターや園芸店で袋入りで販売されており、開けてそのまま鉢に入れられるので手間がかかりません。この土にはピートモス(湿り気を保つ素材)やパーライト(軽くて水はけを良くする白い石)があらかじめ混ざっています。
そのため、土の配合を自分で考えなくても、適度に水を含みながら余分な水は排出してくれる仕組みになっています。初心者でも根腐れを起こしにくく、安心してモンステラを育てられる点が大きなメリットです。
鉢底石と植え替えのポイント
モンステラを鉢で育てるときは、底に水がたまらないように工夫することが大切です。
鉢底に軽石や鉢底石を指1〜2本分(2〜3cm程度)の厚さで敷いておくと、水はけが良くなり、根が腐るのを防げます。特に初心者はこのひと手間で失敗がぐっと減ります。
また、同じ土を長く使っていると通気性が悪くなり、病気や害虫が発生しやすくなります。
そのため、2〜3年に1回は植え替えを行いましょう。鉢の底から根が出てきたり、水をやってもすぐに鉢の上にたまるようになったら植え替えのサインです。
新しい土に替えることで根が呼吸しやすくなり、モンステラを健康に育て続けられます。
モンステラが広がりすぎないように管理する方法
- 剪定で不要な枝葉を整理して形を整える
- 支柱を使って上方向に誘引する
- 植え替え時に株分けしてサイズを調整する
剪定で形を整える
モンステラは成長が早く、放っておくと葉や茎が広がりすぎてしまいます。
室内ではスペースを確保するためにも、剪定で不要な部分を整理してバランスを整えることが大切です。黄色くなった葉や長く伸びた茎を取り除くだけでも、株の見た目がすっきりします。
剪定の詳しい方法や時期については前のセクションで解説していますので、そちらをご参照ください。
支柱で上方向に誘引する
モンステラは横に広がりやすいので、室内で場所をとりすぎるときは支柱を使うと便利です。
園芸店で売られている緑色の園芸支柱や、モンステラに合うココスティック(ヤシ繊維でできた棒)がおすすめです。茎を支柱に沿わせ、やわらかい紐や麻ひもで軽く固定します。
このとき、茎を強く縛らず「8の字」にゆるく結ぶと、植物が傷つかず成長もしやすくなります。
上方向に誘引すると、葉が立ち上がってインテリアとしてもすっきり見え、限られた室内スペースでもモンステラを楽しむことができます。
植え替え時に株分けする
モンステラが大きく育ちすぎたら、植え替えのタイミングで株分けをするとサイズを調整できます。
やり方は、まず鉢から株を取り出し、根をやさしくほぐします。すると根元に複数の芽(子株)が見えるので、清潔なハサミやナイフで切り分けます。
切り分けた小株はそれぞれ新しい鉢に植えて育てられます。
株分けをすると、元の株はすっきりして管理がしやすくなり、小株を別の場所に飾ったり、誰かにプレゼントする楽しみも生まれます。
初心者にとっても「大きくなりすぎたモンステラをリセットできる方法」として取り入れやすい管理のひとつです。
日陰でも育つ?室内でのモンステラの置き場所と工夫
- モンステラは耐陰性があるが暗すぎる環境は不向き
- 光不足は徒長の原因になる
- LEDライトで補光すれば日陰でも健康に育てられる
耐陰性はあるが限界もある
モンステラは観葉植物の中でも耐陰性があり、北向きの部屋や窓から離れた場所でも育てられます。
しかし完全な暗所では健康に成長できず、葉の大きさや色が悪くなります。
斑入りのモンステラだと先祖返りで斑がなくなることもあります。

光不足による徒長に注意
光が不足すると徒長と呼ばれる現象が起こり、茎ばかりが細長く伸びて葉が小さくなります。
週に数回は窓際に移動し、レースカーテン越しの光を当てることで健やかな成長を維持できます。
LEDライトで補光する方法
どうしても日当たりが確保できない場合は、植物用LEDライトを1日8〜12時間程度照射して補光します。
LEDは熱を持ちにくいため室内でも安全に使え、初心者にも扱いやすい方法です。
大きく広がるモンステラを楽しむための育て方
- 一回り大きな鉢に植えて根をしっかり育てる
- 生育期には定期的に肥料を与える
- 支柱で姿勢を支えて美しい樹形を維持する
大きめの鉢で根をのびのび育てる
根が十分に伸びられるように、現在より一回り大きな鉢に植え替えましょう。鉢が小さいままだと根詰まりを起こし、生育が止まったり葉が小さくなったりします。
生育期の肥料で葉を鮮やかに
春から秋の生育期は、2週間に1回を目安に液体肥料を与えます。肥料を与えると葉色が濃くなり、切れ込みや穴もはっきりして美しい姿に育ちます。ただし過剰に与えると根を傷めるため、必ず規定量を守ることが大切です。
支柱で姿を支え美しい樹形に
大きく成長したモンステラは葉や茎が重く、倒れやすくなります。支柱を立てて株を上方向に誘引すると省スペースで育ち、樹形も美しく保てます。ココスティックなど吸水性のある支柱を使うと、気根が絡んで安定しやすくなります。
モンステラの室内での育て方に関するよくある質問(FAQ)
- モンステラは水やりを何日おきにすればいいですか?
-
春〜秋は2〜4日に1回、土の表面が乾いたら与えます。冬は休眠期のため2週間に1回程度で十分です。常に「土が乾いてから与える」を基本にしましょう。
- モンステラが水不足しているサインは?
-
葉がしおれる、葉先が丸まる、下葉から黄色く枯れるのは水不足の典型的なサインです。早めに水を与えれば回復しますが、慢性的な水切れは根にダメージを与えるため注意してください。
- モンステラを置いてはいけない場所は?
-
直射日光が強い窓辺、冬に冷え込む窓際、エアコンや暖房の風が直接当たる場所は避けましょう。またペットや小さな子供の手が届く場所も危険です。
まとめ|モンステラの室内での育て方
- モンステラは室内でも育てやすい観葉植物
- 明るい間接光と15〜28℃の温度が最適
- 剪定は生育期に行い形を整える
- インテリア性が高く飾り方次第で雰囲気UP
- 害虫は葉水と風通しで予防可能
- 水はけの良い土で根腐れ防止
- 広がりすぎは剪定・株分けで調整
- 日陰ではLEDライトで補光可能
- 水やりは「土が乾いてから」が基本
- 毒性に注意し置き場所を工夫する
モンステラは「室内 育て方」のポイントを押さえれば、初心者でもおしゃれに楽しめる観葉植物です。
置き場所や水やりを工夫するだけで、元気な姿を長く楽しむことができます。
ぜひ今回の記事を参考に、理想のインテリアグリーンライフを実現してください。


