巨大化したモンステラの剪定方法|切る場所と仕立て直しのコツを徹底解説

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この記事でわかること
  • モンステラが巨大化する原因と、剪定すべきタイミング
  • 葉や茎を切る正しい位置と、成長点を守る剪定方法
  • 剪定後の回復を早める管理と、仕立て直しのコツ

人気の観葉植物のモンステラですが「ちょっと巨大化してきたな」「バランスがわるく倒れそう・・」など、そんな悩みはありませんか?

ポイントは、「どこを切るか」だけでなく、成長点を残す・時期を見極める・剪定後に回復させるという3つの観点です。

これらを理解すれば、モンステラを傷めずにコンパクトで整った姿へリセットできます。

そこで、この記事では巨大化したモンステラを安全に剪定し、美しく仕立て直すための具体的な手順をご紹介します。

ぜひ、実践してみてください!

目次

巨大化モンステラの葉の剪定方法|どこを切るのが正解?

巨大化モンステラの葉の剪定方法|どこを切るのが正解?
ポイント
  • 古く黄色くなった葉や、傷んだ葉を優先的に剪定します。
  • 葉が密集しすぎている(過密状態の)部分の葉を間引きます。
  • 葉を切る位置は、葉柄(ようへい)の付け根(茎側)です。

葉の剪定(間引き)が必要な理由

モンステラが巨大化して葉が重なり合うと、株の内側まで光が当たらなくなったり、風通しが悪くなったりします。

これは病気や害虫の原因にもなるため、まずは環境を改善するための「葉の剪定(間引き)」が必要です。

剪定すべき葉の見分け方

選ぶべきは、まず古くなって黄色く変色した葉や、病気、物理的なダメージで傷んだ葉です。

これらは光合成の効率が悪いため、優先的に取り除きます。

次に、葉が過密になっている部分をチェックします。

内側に向かって伸びている葉や、他の健康な葉と重なっている葉を間引くことで、株全体の風通しと日当たりが改善されます。

葉を切る正しい位置

葉を切る正しい位置、葉柄の付け根を切る図解

切る場所は、「葉っぱ」そのものではなく、葉を支えている軸(葉柄)の付け根部分です。

葉柄の途中で切ると、残った部分が枯れて見栄えが悪くなるため、必ず根元から清潔なハサミで切り落としましょう。

ただし、これはあくまで葉を減らす作業であり、株全体の巨大化をリセットするには、次の「切り戻し剪定」が必要です。

参考:NHK出版「みんなの趣味の園芸」によれば、観葉植物の剪定において、枯れた葉や混み合った枝葉を整理することは、病害虫の予防と健全な生育のために重要であると解説されています。(https://www.shuminoengei.jp/?m=pc&a=page_s_work_detail9

モンステラの成長点を切るのはNG!場所の見分け方と注意点

モンステラの成長点を切るのはNG!場所の見分け方と注意点
ポイント
  • 成長点は、茎の先端にある新芽が出てくる部分です。
  • 成長点を切ると、その茎はそれ以上先へ伸びなくなります。
  • 剪定時は、株全体で成長点を残すように意識します。

「成長点」を切ると成長しない

モンステラの剪定で最も注意すべきなのが「成長点」です。

成長点は、植物が細胞分裂を活発に行い、新しい茎や葉を生み出す部分を指します。

この部分を切り落とすと成長できなくなります。

成長点を剪定するリスク

もしこの成長点を切り落としてしまうと、その茎は「行き止まり」となり、それ以上前方へ(上へ)伸びることができなくなります。

これが、巨大化を止めたい場合に意図的に行われることもありますが、知識なくすべての成長点を切ってしまうと、株全体の生育がストップしてしまう危険があります。

成長点の簡単な見分け方

成長点の簡単な見分け方

モンステラの若い茎や芽が伸びているその根元が成長点です。

画像の赤丸部分になりますが、左に伸びる新芽を下にたどると成長点があります。右の葉柄の内部から左側へ伸びていますよね。

剪定する際に、この部分より下を切るとこの部分の成長が止まります。したがって、この膨らんでいる部分(節)より上で切るとよいです。

剪定で株を小さくしたい場合でも、健康な成長点を少なくとも1〜2箇所は残すように計画的に切ることが、剪定後のスムーズな回復につながります。

切り戻し剪定で巨大モンステラをコンパクトにリセット

ポイント
  • 「切り戻し剪定」は、伸びすぎた茎を途中で切ってサイズを小さくする作業です。
  • 切る位置は、茎にある「節(ふし)」のすぐ上が基本です。
  • 切り口の下に残った節から、新しい芽(脇芽)が伸びて再生します。

巨大化をリセットする「切り戻し剪定」

モンステラの巨大化を根本的に解決するのが「切り戻し剪定」です。

これは、単に葉を間引くのではなく、伸びすぎた「茎」そのものをカットして、株のサイズをリセットする方法です。

新芽を出す「節」の役割

新芽を出す「節」の役割

前の「成長点の簡単な見分け方」セクションでも説明しましたが、画像の赤丸部分に成長点が隠されています。

モンステラの茎をよく見ると、葉や気根が出ている部分が少し膨らんでおり、これを「節(ふし)」と呼びます。

この節には、新しい芽を出すための「芽(め)」が隠されています。

失敗しない!茎を切る位置と再生の仕組み

切り戻し剪定では、この節のすぐ上(5mm〜1cm程度)を狙って切ります。

節を残さずに茎の途中で切ってしまうと、そこから新芽が出ず、残った茎が枯れ込む原因になります。

必ず、土に近い部分に健康な節をいくつか残してカットしましょう。

切り口から見て、その下にある節から新しい脇芽が伸び始め、数週間から数ヶ月で新しい葉を展開し、コンパクトな株として再生します。

切り取った先端側(成長点側)は、「挿し木」として増やすことができます。

冬にモンステラを剪定してはいけない理由

冬にモンステラを剪定してはいけない理由
ポイント
  • モンステラの最適な剪定時期は、生育が旺盛な「生育期」(5月〜9月頃)です。
  • 冬(10月下旬〜4月頃)は「休眠期」にあたり、成長が鈍化します。
  • 冬に剪定すると、回復が遅れ、切り口から病原菌が入りやすくなります。

剪定の最適な時期は「生育期」

モンステラの剪定は、必ず「生育期」に行う必要があります。

モンステラは熱帯植物であり、気温が高く日照時間が長い春から秋(具体的には5月〜9月頃)に活発に成長します。

この時期であれば、剪定でダメージを受けてもすぐに回復し、新しい芽を吹かせる体力があります。

なぜ冬の剪定はおすすめできない?

一方、気温が下がる冬は、モンステラの「休眠期」にあたります。

成長がほぼストップするため、この時期に剪定すると大きなストレスをかけるのでおすすめできません。

休眠期に剪定するデメリット

冬に剪定する最大のデメリットは、回復力の低下です。

切り口を塞ぐ(治癒する)スピードが遅いため、その間に切り口から水分が蒸発し続けたり、病原菌が侵入して茎が腐り込んだりするリスクが格段に高まります。

巨大化して邪魔になっても、剪定は春まで待ち、気温が安定して15℃以上になる時期まで待つのが賢明です。

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モンステラの気根の剪定について

モンステラの気根の剪定について
ポイント
  • 気根(きこん)は、体を支え、空気中の水分を吸収する役割を持ちます。
  • 見た目が気になる場合、根元から切っても株本体への影響はほとんどありません。
  • 可能であれば鉢土に誘導(誘引)すると、株が安定し成長を助けます。

節から伸びる「気根」の役割

モンステラが成長すると、茎の節から茶色く太い根のようなもの(気根)が伸びてきます。

これは、モンステラが原産地で他の樹木に張り付いて登るために発達させた器官で、体を支える「支柱根」であり、空気中の水分を取り込む「呼吸根」でもあります。

気根は剪定しても大丈夫?

室内の鉢植えでは、この気根が長く伸びて見栄えを損ねることがあります。

結論から言うと、この気根は剪定しても問題ありません。切る場合は、清潔なハサミで茎の付け根から切り落としましょう。

気根を切ったことが原因でモンステラ本体が枯れることは、まずありません。

気根のメリットと土への誘導方法

ただし、気根にはメリットもあります。

もし可能であれば、伸びてきた気根を無理に切らず、鉢の土に向かって誘導(誘引)してあげると、土の中に潜り込み、通常の根と同じように水分や養分を吸収し始めます。

これにより、巨大化した株を支える力が増し、植物全体の安定感と成長が促進されます。

剪定後の管理と仕立て直しで株を美しく維持

剪定後の管理と仕立て直しで株を美しく維持
ポイント
  • 剪定後は、直射日光を避けた明るい日陰で休ませます。
  • 水やりは控えめにし、土の表面が乾いてから与えます。
  • 切り口に癒合剤(ゆごうざい)を塗ると、病気の予防に効果的です。

剪定後の置き場所と水やりのコツ

剪定後のモンステラは、いわば「手術後」のデリケートな状態です。

体力を消耗しているため、管理場所には注意が必要です。強い直射日光は葉焼けの原因になるため避け、レースのカーテン越しの明るい日陰などで、新しい芽が出るまで静かに休ませましょう。

また、剪定によって葉の数が減っているため、植物が必要とする水分量も減っています。

普段通りに水やりを続けると、土が乾きにくくなり「根腐れ」を起こす可能性があります。

剪定後は、土の表面がしっかりと乾いたのを確認してから水を与えるようにし、やや乾燥気味に管理するのがコツです。

切り口のケアと仕立て直し

トップジンMペースト:日本曹達株式会社

太い茎を切った場合は、切り口から雑菌が入るのを防ぐため、「癒合剤(トップジンMペーストなど)」を塗布しておくと安心です。

新芽が伸びてきたら、株の「仕立て直し」も行いましょう。

巨大化した株はバランスが崩れがちです。

支柱を立て直し、新芽が上に向かってきれいに伸びるように誘引して固定することで、美しくコンパクトな樹形を維持できます。

モンステラが巨大化する理由と適切な対処法

モンステラが巨大化する理由と適切な対処法
ポイント
  • モンステラは本来、原産地で数メートルに達する大型のつる性植物です。
  • 日本の室内環境(適度な温度と明るさ)は、モンステラの生育に適しています。
  • 光不足による「徒長(とちょう)」も、間延びして巨大化に見える一因です。

巨大化はモンステラ本来の性質

モンステラが巨大化するのは、その植物本来の性質によるものです。

原産地の熱帯雨林では、他の高木に寄りかかりながら光を求めて上へ上へと伸び、時には10メートルを超える大きさに成長する「つる性植物」です。

私たちが室内で育てているのは、その幼木〜若木の段階にすぎません。

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「徒長」によるアンバランスな巨大化

「モンステラが成長して、バンランスが悪く倒れてしまう」とか「茎が細長く自立しない」などありませんか?

日本の室内(特にリビングなど)は、年間を通して温度が比較的安定しており、モンステラにとって快適な環境であることが多いです。

そのため、水やりや光の条件が揃うと、本来の性質を発揮して旺盛に成長し、結果として「巨大化」します。

ただし、もう一つの「巨大化」の理由として「徒長(とちょう)」があります。

これは、光が不足している場所で、植物が光を求めて茎や葉柄を異常に長く伸ばしてしまう状態です。

節と節の間が間延びし、葉が小さく、茎が細くなるため、ヒョロヒョロと不格好に大きくなります。

徒長とは?

「徒長(とちょう)」とは、植物が光や栄養、水分などのバランスが崩れたときに、茎や葉柄ばかりが必要以上に伸びてしまう状態のことです。見た目がヒョロヒョロと細長く、弱々しくなるのが特徴です。

巨大化の理由別に適切に対処しましょう

健全な成長による巨大化は、本記事で解説した「切り戻し剪定」で対処します。

一方、徒長による巨大化は、剪定と合わせて、より明るい場所へ移動させることが根本的な解決策となります。

モンステラを巨大化させたいなら!

モンステラを巨大化させたいなら!
ポイント
  • より大きな鉢に植え替え、根が伸びるスペースを確保します。
  • 支柱を立て、気根を活着させて上へ誘導します。野生をイメージ。
  • 生育期(春〜秋)に、観葉植物用の肥料を定期的に与えます。

1. 根のスペースを確保(植え替え)

ここまでは巨大化の対処法でしたが、逆にモンステラの魅力を最大限に引き出し、あえて「巨大化させたい」と考える愛好家も多いです。

まず、根が鉢の中で窮屈になると成長が制限されるため、1〜2年に一度、一回りから二回り大きな鉢に植え替えます。

根が伸びるスペースを確保することが巨大化の第一歩です。

2. 上へ登る習性を利用(支柱)

次に重要なのが「支柱」です。

モンステラは上に登る性質があるため、ヘゴ棒やヤシガラでできたモススティックを鉢の中心に立てます。

気根をこの支柱に誘導し、活着(張り付かせる)させることが非常に重要です。

上に登ることで、モンステラの葉は成熟し、より大きく、より深い切れ込みが入るようになります。

3. 成長を促す栄養(肥料)

最後に、十分な栄養が必要です。

成長が活発になる春から秋の生育期には、観葉植物用の液体肥料や緩効性置き肥を規定通りに与え、成長を強力にサポートします。

十分な光、スペース、支柱、栄養が揃うことで、モンステラは本来の迫力ある姿へと成長します。

よくある質問(FAQ)

大きくなりすぎたモンステラはどうすればいいですか?

モンステラが大きくなりすぎた場合は、成長期(4〜6月)に剪定と仕立て直しを行いましょう。
伸びすぎた茎や下葉を間引き、鉢と株のバランスを整えることで転倒防止にもつながります。支柱を使って縦方向に仕立て直すと、コンパクトで安定した形になります。冬の剪定は株を弱らせるため避けましょう。

大きなモンステラを剪定するには?

まず、成長点(節のふくらみ)を残すことが最も大切です。
伸びすぎた茎は成長点の2〜3cm上をカットし、黄ばんだ葉や重なった葉は根元から取り除きます。剪定後は切り口を乾かし、癒合剤または木工用ボンドを薄く塗ると雑菌の侵入を防げます。剪定後は半日陰で1〜2週間休ませるのがコツです。

モンステラを巨大化させる方法はありますか?

モンステラを大きく育てたい場合は、大きめの鉢・明るい間接光・たっぷりの水と肥料がポイントです。
特に地植え栽培は成長スピードが段違いで、半年で葉の直径が1mを超えることもあります。
一方で、室内管理では根詰まりや日照不足が成長を妨げるため、年1回の植え替えと定期的な追肥を心がけましょう。

モンステラの葉が大きすぎるのでどうしたらいいですか?

葉が巨大化して見た目のバランスが崩れる場合は、葉の枚数を減らして光合成量をコントロールしましょう。
根を整理して鉢をひとまわり小さくする「サイズダウン植え替え」も有効です。
下葉を2〜3枚残して剪定することで、すっきりとした樹形に整います。
また、支柱で姿勢を立てることでスペース効率も良くなります。

まとめ|モンステラが巨大化したときの剪定方法

この記事の概要
  • モンステラの巨大化は本来の成長特性によるもので、徒長との見分けが大切
  • 剪定は成長期(4〜6月)に行うのが最も安全で効果的
  • 黄変葉や重なり葉は「葉柄の付け根」から間引く
  • 成長点(節のふくらみ部分)は絶対に切らない
  • 巨大化リセットには「切り戻し剪定」が有効
  • 冬の剪定は休眠期のため避ける
  • 気根は見た目に応じて整理しても問題なし
  • 剪定後は明るい日陰で管理し、癒合剤で切り口を保護
  • 支柱を使って仕立て直すと美しい樹形を維持できる
  • あえて巨大化させたい場合は、大鉢・支柱・肥料が鍵

モンステラは、環境が整えば驚くほど成長する生命力の強い植物です。

巨大化して扱いに困っても、正しい知識と手順で剪定すれば、再びバランスのとれた美しい株へと蘇ります。

剪定はただ“切る”だけでなく、“次の成長をデザインする作業”です。

本記事で紹介したポイントを押さえて、あなたのモンステラを理想のサイズと姿に育てましょう。

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