- モンステラが冬を安全に乗り越えるための温度・水・光の管理ポイント
- 「断水」「寒さ対策」「肥料ストップ」など冬限定の育て方
- 葉の黄変・元気がない・新芽が出ないなど冬特有のトラブルの原因と対処法
観葉植物の中でも特に人気が高いモンステラですが、熱帯アメリカ原産のモンステラにとって、日本の冬は非常に過酷な季節です。
「冬になって急に元気がなくなった」「葉が黄色くなってきた」「水やりはどのくらいが正解?」
そんな不安を抱える方も多いのではないでしょうか。
冬のモンステラ管理は、春〜秋の「成長させる」育て方から、「無事に冬を越させる(維持する)」育て方へと、意識を180度切り替える必要があります。
この記事では、モンステラの冬越しに必要な「水やり」「寒さ対策」「置き場所」の3つのポイントについてご紹介します。
初心者の方でも迷わず冬越しを実践できるようにまとめましたので、ぜひご一読ください!
冬のモンステラ管理の基本|育て方のポイントと考え方

- 冬は「成長させる」より「休眠をサポート」する前提で管理する
- 安全ラインは室温10℃以上(理想は日中15℃以上)を維持する
- 水や肥料は“春夏と同量”をやめ、過湿と低温障害を避ける
モンステラの冬越しを成功させるための大原則は、「成長」を期待せず、「休眠」をサポートすることです。
熱帯雨林に自生するモンステラは、気温が約15℃を下回ると成長が緩慢になり、10℃近くになると「休眠期」に入ります。
休眠期とは、植物が活動を最小限に抑え、エネルギーを温存して厳しい季節を耐え忍ぶ期間のことです。
この時期、モンステラは以下のように変化します。
- 成長の停止:新しい葉や気根(空気中の根)の展開がほぼストップします。
- 水の吸収力低下:代謝が落ちるため、根から水を吸い上げる力が劇的に弱まります。
この変化を理解せず、春や夏と同じように水や肥料を与え続けることが、冬のモンステラを枯らす最大の原因です。
冬の管理で最も恐れるべきは「根腐れ(ねぐされ)」と「低温障害(寒さによるダメージ)」の二つ。この二点をいかに防ぐかが、冬越しのすべてと言っても過言ではありません。
この後のセクションで、その具体的な方法を詳しく解説していきます。
もしすでに枯れている場合は、以下の記事でモンステラの復活方法をご紹介しています。

モンステラの耐寒温度と寒さ対策

- モンステラの耐寒温度は5℃が限界、10℃以上の維持が安全ライン
- 冬の室内では「窓際の冷気」と「底冷え」対策が最重要
- ビニールカバー・断熱材・段ボールを活用して温度低下を防ぐ
モンステラの冬越しで、水やりと並んで重要なのが温度管理です。
モンステラの耐寒温度は「10℃」が安全ライン
モンステラが耐えられる最低温度は5℃と言われています。
しかし、これはあくまで「即死はしない」というギリギリのラインであり、この温度に長時間さらされると深刻なダメージを受け、葉が黒ずんだり、株全体が弱ったりします。
安全に、そして健康な状態を維持したまま冬を越させるための安全ラインは「10℃以上」です。
日中は15℃以上、夜間でも最低10℃をキープできる場所に置くのが理想です。
室内の寒さ対策:「窓際」が最大の敵
冬の室内で最も危険な場所は、日当たりが良い「窓際」です。
日中は暖かくても、夜間は外気とほぼ同じ温度まで下がり、モンステラは強烈な冷気にさらされます。
対策1:夜間は部屋の中央へ移動
最も簡単で効果的な方法です。
夜寝る前に、鉢を窓際から1〜2メートル離れた部屋の中央付近に移動させるだけで、冷気の影響を格段に減らせます。
対策2:窓と植物の間に「壁」を作る
移動が難しい場合は、窓とモンステラの間に「断熱材」を設置します。
発泡スチール(発泡スチロール)の板や、ホームセンターで売っている窓用の断熱シートを立てかけるのがベストです。
手軽な方法として、段ボールを開いて立てかけるだけでも、窓から伝わる冷気を遮断する効果があります。
対策3:モンステラの寒さ対策にビニールの活用
特に冷え込む地域や、古い家屋で室温が10℃を切りそうな場合は、ビニールを使った保温が有効です。
大きめの透明なビニール袋(ゴミ袋でも可)や、園芸用のビニールカバーを、夜間だけモンステラ全体にふんわりと被せます。
植物自身の水分蒸散により、ビニール内部の湿度が保たれ、簡易的な温室(ミニビニールハウス)状態になります。これにより、温度の急激な低下を防ぎます。
- 日中は必ず外す:被せたままだと、日中の日光で内部が高温多湿になりすぎて蒸れてしまいます。
- 葉に密着させない:ビニールが葉に触れていると、その部分が結露し、冷気で葉が傷む原因になります。支柱を立てるなどして、空間を確保してください。
- 鉢(土)を冷やさない:床からの冷え(底冷え)も大敵です。鉢を直接床に置かず、スノコや台の上に乗せたり、鉢ごと発泡スチロールの箱に入れたりすると、根の冷えを防げます。
モンステラの屋内での育て方のコツは以下の記事でもご紹介しています。

屋外の寒さ対策
基本的に、モンステラの屋外での冬越しはおすすめしません。
必ず室内に取り込んでください。
そのうえで、やむを得ずベランダなどで管理する場合は、上記の室内対策(ビニールでの保温、発泡スチロールでの底冷え対策)を万全に行い、さらに「霜」と「寒風」に絶対に当てないよう、軒下に置くなどの工夫が必要です。
屋外でのモンステラの育て方については以下の記事でご紹介しています。

冬のモンステラの水やりと断水の目安

- 冬のモンステラは「乾燥気味」が基本、断水=完全に水を絶つことではない
- 水やりは“土の中の乾き具合”で判断し、目安は3〜4週間に1回程度
- 水のやりすぎは根腐れの原因、午前中に常温水を“たっぷり一度だけ”が鉄則
冬のモンステラ管理で、最も多くの人が失敗するのが「水やり」です。結論から言うと、冬は「乾燥気味に管理する」ことが正解です。
モンステラの冬の管理において、水やりの頻度や断水の程度は、室温や環境によって大きく左右されます。
「断水」は「水ゼロ」ではない
モンステラの冬越しについて、よく「冬は断水する」と言われますが、これは「一切水を与えない」という意味ではありません。
正しくは、「土が中まで完全に乾き切るまで水やりを我慢し、水やりの間隔を極限まで空けること」を指します。
葉がしおれているのを見ると、水をあげたくなりますよね?ただし、休眠期のモンステラは、水をほとんど吸いません。
葉ではなく、土の状態で水やりするかどうかを決めましょう。
この状態で土が常に湿っていると、根が呼吸できなくなり、数日で腐り始めます(根腐れ)。
一度根腐れすると、春になっても復活できない可能性が非常に高くなります。
水やりの具体的な手順と頻度
冬の水やりは「〇週間に1回」というスケジュールで決めてはいけません。必ず「土の状態を見て」判断します。
鉢の表面の土が乾いているのは当たり前です。指や乾いた割り箸を、鉢の底近くまで深く差し込んでみてください。
- 湿った土がついてくる・冷たさを感じる → まだ水分が残っています。絶対に水やりはしません。あと1〜2週間は待ちます。
- 土がほぼついてこない・カラカラに乾いている → 水やりのタイミングです。
- 天気の良い、暖かい午前中に与えます。
- 与えるときは、鉢底から水が流れ出るまでたっぷりと与えます。
- 受け皿に溜まった水は、根腐れの原因になるため、必ずすぐに捨てます。
- 水温は、冷たすぎない常温(室温)の水を使います。
【実例】室温・鉢サイズ別の水やり頻度の目安
あくまで目安ですが、環境による違いについて例を挙げてみます。
- 多くのご家庭がこのパターンに近いでしょう。
- 頻度の目安:約3〜4週間に1回。
- 「表面が乾いてから、さらに1〜2週間待つ」くらいの感覚がちょうど良いでしょう。
- 成長は鈍いものの、完全には休眠していません。
- 頻度の目安:土が乾き切るまで約2〜3週間に1回。
- 土の量が多いほど乾きにくいため、土の中の乾きをしっかり確認することが重要です。
- ほぼ完全に休眠状態に入ります。
- 頻度の目安:土が乾き切るまで約1〜1.5ヶ月に1回。
- この状態が、いわゆる「断水」に近い管理です。鉢が小さいと乾きやすいですが、気温が低いため水の蒸発も遅くなります。
「水やりを忘れていた」くらいが、冬のモンステラにとってはベストな状態です。水のやりすぎは「優しさ」ではなく、モンステラにとっては「害」になることを覚えておきましょう。
冬のモンステラを元気に保つ日当たりと置き場所

- 冬もモンステラは光合成を行うため、明るい環境が必須
- 日中は窓際・夜は部屋の中央など、時間帯で置き場所を調整する
- エアコンの風・窓際の冷気・結露の3大トラブルを避けることで健康を維持
冬越しには「温度」と「水」だけでなく、「光」と「空気」の管理も重要です。
冬こそ「日当たり」が重要
冬もモンステラは光を必要とする
冬の休眠期とはいえ、モンステラは光合成を行い、エネルギーを蓄えています。日照時間が短くなる冬こそ、「日当たりの確保」=春の生育力を支える鍵です。
理想の置き場所
レースのカーテン越しの日光が差し込む、明るいリビングや南向きの窓際(昼間限定)がベストです。冬は日差しが柔らかいため、午前中の直射日光なら葉焼けの心配はほぼありません。
注意点と日照不足のサイン
- 夜間は窓際が急激に冷え込むため、夜は部屋の中央へ移動させましょう。
- 葉の色が薄くなる、茎が間延び(徒長)するのは日照不足のサイン。
- 長期間暗い環境が続くと、春の生育が遅れることがあります。
置き場所で注意すべき3つの「敵」
1. エアコンの風
エアコンやヒーターの温風が直接当たる場所は、絶対に避けてください。
植物は急激な乾燥に非常に弱く、温風が当たり続けると、葉がチリチリに乾燥したり、水分を奪われて枯れたりします。
2. 窓際の冷気
前述の通り、夜間の窓際は致命的なダメージを与えます。日中は日当たりの良い窓際でも、夜間は必ず移動させるか、断熱対策を施してください。
3. 結露
窓際の結露も要注意です。葉が常に濡れている状態が続くと、そこからカビや病気が発生する可能性があります。
モンステラの肥料管理|冬はお休みが基本
- 冬はモンステラを休ませる季節であり、肥料は一切不要
- 肥料を与えると「肥料焼け」や根腐れの原因になるため厳禁
- 活力剤は必要な時のみ薄めて使用、通常は不要
モンステラの冬越しにおいて、肥料は特にあげる必要はありません。むしろ、ないほうがよいと考えられます。
なぜ冬に肥料がNGなのか?
その答えは「休眠期で成長を止めているモンステラは、肥料(栄養)を必要としていない」からです。
この時期に肥料を与えると、根が吸収しきれない養分が土の中に溜まり、土壌の養分濃度が異常に高くなります。
この状態を「肥料焼け(ひりょうやけ)」と呼びます。浸透圧の原理で、根の内部の水分が、逆に土の中に吸い出されてしまい、根が脱水症状を起こして枯れてしまいます。
春〜秋に使っていた液体肥料(ハイポネックスなど)や、固形の置き肥(マグァンプKなど)は、10月頃にはストップし、春(4月下旬〜5月頃)に新芽が動き出すまで一切与えないでください。
そもそもモンステラのサイズを大きくせず、テーブルサイズのコンパクトに楽しみたい場合は肥料はほとんど必要ありません。
「活力剤」はOK?その線引き
よく「肥料はダメでも、活力剤ならOK」と言われることがあります。
結論として、活力剤も「積極的には不要」ですが、「使っても害にはなりにくい」です。
例えば、植え替え直後や、株が弱っているように見える場合、水やりの際に規定量よりさらに薄めた活力剤を与えるのは問題ありません。
しかし、元気な株に無理に与える必要は全くありません。
肥料と活力剤についてその役割や使用について簡単に表にまとめます。
| 項目 | 肥料(ひりょう) | 活力剤(かつりょくざい) |
| 役割 | 植物の体を構成し、大きく成長させる「主食」 | 植物の代謝を助け、活力を高める「サプリメント」 |
| 主成分 | 肥料の三要素(窒素・リン酸・カリウム)が主。これらが法律で定められた規定量以上含まれる。 | 肥料の三要素以外のミネラル(鉄、カルシウムなど)、ビタミン、アミノ酸、フルボ酸など。 |
| 使う時期 | 生育期(春~秋)のみ。定期的に与える。 | 植え替え後、弱っている時、通年(葉水など)。緊急時や補助として使用。 |
| 冬場 | 与えてはいけない(厳禁)。根腐れや肥料焼けの原因になる。 | 基本的に使用可能。水やりと兼ねる場合は、水やりの頻度を守る。 |
| 効果 | 成長促進、葉や茎を大きくする、葉色を濃くする。 | 根の活発化、回復力の向上、抵抗力の強化。 |
| これだけで育つか | 長期間は難しいが、土に元肥があればある程度は育つ。 | これだけでは成長せず、肥料の代わりにはならない。 |
冬に新芽が出ない・元気がないときの原因と対処法

- 冬に新芽が出ないのは正常な休眠反応であり、心配不要
- 元気がない主因は「根腐れ」「低温障害」「水切れ」の3つに分類できる
- 対処は原因別に「乾燥・保温・給水」を正しく行えば回復が期待できる
冬はモンステラのトラブルが表面化しやすい時期です。症状別に原因と対策を見ていきましょう。
冬にモンステラの新芽が出ない
冬にモンステラの新芽が出ないのは全く問題ありません!
前述の通り、冬はモンステラの休眠期です。冬に新芽が出ないのは、植物が正常に冬モードに入っている証拠であり、全く心配いりません。
むしろ、中途半端に暖かい場所(15℃前後)で管理すると、小さく弱々しい新芽が出てしまうことがありますが、これは体力を消耗するだけなので、良い状態とは言えません。
24時間暖房が効いており、室温が常に20℃以上あるような非常に暖かい環境で、かつ十分な光があれば、冬でもゆっくりと新芽が展開することがあります。この場合は、無理に止める必要はありませんが、水やりは通常通り「土の完全な乾燥」を待ってから行います。
モンステラが冬に元気がない原因
冬にモンステラが「元気ない」と感じる場合、その症状は「葉が垂れ下がっている」「ハリがない」といった状態でしょう。
原因1:根腐れ(最も可能性が高い)
| 症状 | 原因 | 対処法 |
| 土が常にジメジメしている | 水のやりすぎ、鉢皿の水を捨てていない | 即座に水やりを中止し、最も暖かく風通しの良い場所に移動させ、土を乾燥させる。 |
| 株元がグラグラする | 根腐れの可能性が高い。 | 深刻な場合は春を待って植え替える。 |
| 葉が黄色くなる | 水のやりすぎによる根の傷み(根腐れ)が原因のことが多い。 |
原因2:低温障害
| 症状 | 原因 | 対処法 |
| 特定の葉(特に窓際に近い葉)が黒ずんだり、ぐったりしている | 5℃〜10℃の低温に長時間さらされたことによる寒害(低温障害)。 | すぐに**暖かい場所(10℃以上)**に移動させる。一度ダメージを受けた葉は元に戻らないため、株本体が生き残ることを優先する。 |
原因3:水切れ(乾燥)
| 症状 | 原因 | 対処法 |
| 土がカラカラで、葉全体がしなっとしている | 水のやりすぎによる「本当の水切れ」。冬の乾燥した空気(エアコン)や水やりの間隔を空けすぎたことによる。 | 暖かい日の午前中に、鉢底から流れ出るまでたっぷりと水やりをする。通常、数時間〜1日で葉のハリは戻る。 |
| 備考 | 根腐れよりも遥かに軽傷であり、適切な水やりで回復する。 |
モンステラの葉が黄色い・枯れたときの対処法

冬の「葉の黄変」は、管理方法を見直すべき重要なサインです。
冬にモンステラの葉が黄色くなる原因
| 原因 | 見分け方 | 対処法 |
|---|---|---|
| 根腐れ(過湿) | 黄色くなると同時に、葉に黒いシミや斑点が広がることが多い。土も常に湿っている。 | 「元気がない」の項目と同様、まず乾燥させることが最優先。風通しの良い場所で管理し、次の水やりは完全乾燥後に行う。 |
| 低温障害 | 黄色くなるというより、黒っぽく変色したり、茶色くフチが枯れ込んだりする。 | 保温(置き場所の変更)を行う。窓際や玄関など寒い場所から移動し、10℃以上を保つ。 |
| 葉の老化(自然現象) | 一番下の古い葉が1枚だけゆっくり黄色くなり、他に異常がない。 | 自然な新陳代謝なので心配不要。完全に枯れたら清潔なハサミで切り取る。 |
| 日照不足 | 全体的に葉の色が薄くなり、黄緑っぽくなる。 | より明るい場所に移動し、レース越しの光などを確保する。 |
モンステラの枯れた葉の切り方

黄色くなったり、茶色く枯れたりした葉は、光合成ができず、見た目も悪いため切り取りたくなりますが、タイミングが重要です。
完全に黄色・茶色になった葉
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 切り方 | 葉の付け根の「葉柄(ようへい)」部分からカット(上の画像)。ハサミは必ず火で炙るかアルコールで消毒し、清潔なものを使用する。 |
| タイミング | 完全に枯れた葉は早めに切除。放置するとカビや病気の原因になるため、すぐに取り除いてOK。 |
半分だけ黄色い・先端だけ茶色い葉
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 切り方 | 美観のために茶色い部分だけをカットしても良い。ただし、緑の部分にはまだ養分が残っている可能性があるため、全体を切り落とすのは避ける。 |
| タイミング | 葉柄が自然に黄色くなるまで待つのが理想。無理に切ると切り口から雑菌が侵入する恐れがある。冬は株の体力温存を優先し、焦って切らない。 |
冬でも元気なモンステラに育てる日常ケアのコツ
- 葉水と加湿で乾燥を防ぐ
- 環境を安定させてストレスを減らす
- 葉の掃除で光合成を助ける
水やりと温度管理以外にも、冬のモンステラを健康に保つための小さなコツがあります。
1. 葉水(はみず)は「毎日」が理想
冬の室内は、暖房によって空気がカラカラに乾燥しています。これはモンステラが最も苦手とする環境です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 目的 | 葉の乾燥を防ぎ、モンステラの天敵であるハダニの発生を予防する。ハダニは乾燥した環境で爆発的に増えるため、湿度管理が重要。 |
| 方法 | 霧吹き(スプレー)で葉の表裏に水をかける。やわらかい霧状で、葉全体にまんべんなく行き渡らせる。 |
| タイミング | 暖かい日の午前中〜日中に行う。夜間に葉が濡れていると冷気で傷むため避ける。頻度は毎日〜2日に1回が理想。 |
2. 湿度管理(加湿器の活用)
葉水だけでは追いつかない場合、加湿器をモンステラの近くで稼働させるのは非常に有効です。空中湿度を50%〜60%に保てると理想的です。
3. 環境を安定させる
植物は環境の変化を嫌います。一度「冬の置き場所」を決めたら、あちこち移動させず、安定した環境で静かに休眠させてあげることが大切です。(夜間の窓際からの移動は除く)
4. 葉の掃除
葉にホコリが積もると、わずかな冬の日光すら遮ってしまい、光合成の効率が落ちます。濡らしたティッシュや柔らかい布で、定期的に葉の表面を優しく拭き取ってあげましょう。
よくある質問(FAQ)
- モンステラを冬に置く場所はどこがいいですか?
-
冬は昼は明るくて暖かい場所、夜は冷気の当たらない場所が理想です。
日中はレースのカーテン越しの日光が当たる窓際、夜は10℃以上を保てる部屋の中央がベスト。エアコンの風や結露の多い窓際は避けましょう。 - モンステラは冬にどのくらい水やりをすればいいですか?
-
冬の水やりは「頻度」ではなく「土の状態」で判断します。
目安として、室温10〜15℃の一般的な家庭なら3〜4週間に1回程度。鉢の中まで完全に乾いてから、午前中に常温の水を与えましょう。冷たい水や夜間の水やりは避けるのがポイントです。 - モンステラは冬はどこに置くべき?
-
最低気温が10℃を下回らない室内が原則です。
リビングなどの明るく暖かい場所が最適で、玄関や廊下などの冷える場所は避けましょう。夜間は窓際から1〜2メートル離し、段ボールや断熱シートで冷気を遮るのも効果的です。 - モンステラが水不足だと分かるサインは?
-
がしんなりと垂れ下がる、葉にハリがなくなるのが水不足のサインです。
ただし、冬は根腐れと見分けにくい場合もあります。土がカラカラで軽く、指で触って冷たさを感じないようなら水を与えてOK。1日以内に葉のハリが戻れば回復サインです。
まとめ|モンステラの冬の育て方
- 冬のモンステラ管理は、「成長」よりも「休眠サポート」を意識することが重要。
- 安全温度の目安は10℃以上、日中15℃を保てる場所が理想。
- 水やりは土が完全に乾いてから行い、頻度は3〜4週間に1回程度が目安。
- 冬の肥料は厳禁。根腐れ・肥料焼けの原因になるため春まで完全ストップ。
- 光合成は続くため、日中は明るく夜は冷気を避ける置き場所が最適。
- 葉が黄色くなる原因は「過湿・低温・日照不足」など。症状別に対処が可能。
- 枯れ葉は根元から切り取り、半分枯れは様子を見て自然に落ちるまで待つ。
- 加湿や葉水で湿度50〜60%を維持し、ハダニを防ぐ。
- 置き場所をコロコロ変えず、安定した環境で静かに冬眠させることが大切。
- 正しい管理をすれば、春には力強い新芽(ドリル)が展開し、美しい姿で復活する。
モンステラの冬越しは、「管理」というよりも「見守り」に近い作業です。
春〜夏のように目に見える成長がないため不安になるかもしれませんが、植物は静かに春へのエネルギーを蓄えています。
私たちが冬の間にやるべきことは、過剰な水やりや肥料で休眠を妨げず、ただただ「根腐れ」と「寒さ」という二大要因から守ってあげることだけです。
乾燥気味の管理を徹底し、最低限の温度を保つことができれば、モンステラは必ず美しい姿のまま冬を乗り越えてくれますよ!






